生殖医療センター

センター長挨拶

 生殖医療センターは2005年11月から稼働しています。現在、複数名の生殖医療専門医師、胚培養士、外来看護師が働いています。
 お子さんを持ちたい、と希望するカップルに対して、少しでも早く、少しでも負担をかけないで妊娠していただくことを目指しております。そのため、我々スタッフは専門的な知識をもったチームで構成されております。できるだけ患者さんのプライバシーなどを配慮した医療を展開して参ります。そして単に妊娠を目指す、ということだけでなく、安全な妊娠、分娩、そして子育てまで繋がるような広い視点をもって、他の診療科とも連携して診療に臨んで参ります。
 当センターは若いがん患者さんを対象に、将来妊娠できる可能性を残す妊孕性(にんようせい)温存療法も県内で唯一行っています。そして、大学病院という性質もあり、臨床研究と関連した非常に先進的な医療を提供することが可能です。そのような治療が必要と当方で判断した場合、患者さんにお声をかけさせて頂きます。ぜひ担当医師からの説明を聞いて頂ければ幸いです。
 生殖医療は日々進歩していますので、山梨県内でも常に最新の技術を提供できるように注力しています。何卒よろしくお願い申し上げます。

山梨大学医学部 生殖医療センター 吉野修

センター紹介

 生殖医療センターは2005年11月から稼働しています。現在、生殖医療チームの医師4人、胚培養士1人、外来看護師が働いています。
 主な仕事は①体外受精・胚移植です。卵巣刺激した患者さんから経腟的に採卵を行います。自宅で採取した精子を調整した後に卵子と一緒に培養し、受精卵を作成します。精子の状態が悪い場合には顕微授精(ICSI)を行います。その後3〜5日間程度培養し、発育した受精卵(胚)を子宮内に戻します。妊娠が判明するのは採卵の2週間後です。無精子症の場合は泌尿器科に協力していただき、精巣内精子を使用しています。②余剰胚は凍結保存をして、妊娠しなかった場合や第二子希望の場合に融解して、子宮に戻します。③また、人工授精のための精子の培養・調整をしています。④悪性腫瘍の治療前に、精子、未受精卵子、胚の凍結保存についても可能です。⑤着床前遺伝学的検査といって、胚の細胞を一部採取して遺伝学的検査を行い、妊娠成立しやすく流産しにくい胚を選択するPGT-A/SR、あるいは両親の遺伝性疾患の遺伝の有無を診断するPGT-Mを実施しています。
 生殖医療は日々進歩していますので、山梨県内でも常に最新の技術を提供できるように注力しています。

対象疾患について

  • 不妊症(子宮筋腫、子宮腺筋症、子宮内膜症、男性不妊症を含む)
  • 不育症(流産や死産を繰り返した方)
  • 早発卵巣不全
  • 子宮や腟の形態異常を有する挙児希望の方
  • 染色体の構造異常などを有する挙児希望の方
  • 先天性疾患や遺伝性疾患を有する挙児希望の方
  • 悪性腫瘍等の治療により妊孕能に影響を受ける/受けた方

スタッフ紹介

役職 氏名 専門領域 専門医

教授(センター長)

吉野 修
よしの おさむ
専門領域:生殖内分泌学、産婦人科一般 専門医:日本産科婦人科学会専門医・指導医
日本婦人科腫瘍学会専門医
日本産婦人科内視鏡学会技術認定医
日本生殖医学会生殖医療専門医
日本がん治療認定医機構がん治療認定医
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