てんかんセンター

センター長挨拶

 てんかんは、日本でもおよそ100万人が罹患していると推計されている、ごく一般的な疾患です。薬物療法によりおよそ7割の方は発作が消失し、発作が長年無い方では約5割の方で中止できるといわれています。しかし、長期にわたって治療を行う必要があるため、小児期から成人期にかけてのフォローが必要であり、さらにてんかんの方を取り巻く多くの問題(発達障害や睡眠障害、精神疾患などの併存症、学校、職場での環境調整、生活支援などの経済的な問題、運転免許、妊娠出産の問題など)に直面するため、トータルな支援が必要でもある疾患と言えます。当センターは、山梨県内では唯一のてんかんセンターとして2018年に発足しました。全国拠点施設の一つとして、山梨県のてんかん診療の中心となり、県内外の様々な病院と連携して診療を行っています。年齢や原因にかかわらず、全てのてんかんの患者様が安心して全国レベルの診療が受けられるような体制を整えて参ります。また医師による診療だけではなく、生活支援や福祉制度の相談など生活上の支援も含め、トータルでサポートいたします。てんかんの患者様の生活の質(QOL)の向上のため、スタッフ一同尽くしていきたいと思います。

山梨大学医学部 てんかんセンター 加賀佳美

センター紹介

 本センターは、山梨県内では唯一のてんかん拠点施設として、山梨県のてんかん診療の中心となり、県内の様々な病院と連携して診療を行っています。小児科、脳神経外科、神経内科、精神科の4診療科で構成され、救急部をはじめ検査部生理部門、薬剤部との緊密な連携のもと、外来、入院、手術、リハビリテーションまで含めた統合的な診療体制を整えて、より多くの患者さんに安心で高度なてんかん診療を提供しています。 またてんかん診療支援コーディネータを配置して、てんかんの方々の生活支援や福祉制度の相談など生活上のサポートも行っています。山梨県のてんかん診療のレベル向上を図りつつ、研修医の教育、てんかん専門医や研究者の育成、さらには、てんかんについて市民への啓発に努めてまいります。
1)受診について
 初診の方は本センター宛の医療機関の紹介状をお持ちになり、お子さんは小児、大人の方は成人のてんかんセンターの予約を取り受診してください。診療日は毎週水曜日午後に脳神経外科、小児科外来で行っています。
2)入院について
 疾患と治療内容により各診療科で入院管理を行います。4 診療科で連携を図って診療を行います。

てんかん診療医療機関一覧について

 当院は、国の「てんかん地域診療連携体制整備事業」に基づき、県より「てんかん支援拠点病院」を指定されています。県内で、てんかんの診療を実施している医療機関の一覧を作成いたしました。

詳しくは、こちら

外来診療予定表

スタッフ紹介

役職 氏名 専門領域 専門医

学部内准教授(センター長)

加賀 佳美
かが よしみ
専門領域:小児神経、てんかん、発達障害 専門医:日本小児科学会専門医、指導医
日本小児神経学会専門医、指導医、評議員
日本てんかん学会専門医、指導医、評議員
日本臨床神経生理学会専門医、指導医、代議員

特任助教(副センター長)

佐野 史和
さの ふみかず
専門領域:小児神経 専門医:小児科専門医
小児神経専門医
てんかん専門医

講師

安田 和幸
やすだ かずゆき
専門領域:精神神経科学 専門医:精神保健指定医
日本精神神経学会専門医(指導医)

学部内講師

埴原 光人
はにはら みつと
専門領域:脳腫瘍 専門医:日本脳神経外科学会専門医
日本がん治療認定医

非常勤講師

岩崎 真樹
いわさき まさき
専門領域:機能的脳神経外科、てんかん、正常圧水頭症 専門医:日本脳神経外科学会専門医、指導医
日本てんかん学会認定臨床専門医、指導医
日本臨床神経生理学会専門医(脳波分野)指導医
日本小児神経外科学会認定医
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