山梨大学医学部附属病院

山梨大学医学部附属病院入院・お見舞いの方放射線検査による被ばくについて

放射線検査による被ばくについて

放射線検査と被ばく  

 放射線検査ではX線を使用するため放射線被ばくが伴います。被ばく線量は検査の種類や撮影時間、また患者さんの体格によっても異なります。代表的な被ばく線量を図に示しました。

 胸部X線撮影で0.1 mSvCT検査では20 mSv程度となり、透視X線を用いた心臓カテーテル治療やIVR(画像下治療:Interventional Radiology )などの治療を目的としたものを除くと、殆どの検査は100 mSv以下の低線量被ばくとなります。

 放射線被ばくによる身体的影響は線量の増加に伴いリスクが上昇し、100 mSvを超えると影響が現れてきます。CT検査などの低線量被ばくでの影響は発がんリスク増加(確率的影響)が考えられますが、100 mSv以下の線量ではリスクの増加は実証されていません。

 放射線による身体的影響の出現は、細胞内のDNA(デオキシリボ核酸)の損傷が原因となります。損傷の程度は線量の増加に比例して大きくなりますが、DNAには損傷を修復する能力があり、低線量被ばくによる損傷は通常ほぼ完全に修復することができます。病気の経過観察などで複数回の放射線検査を行うこともありますが、低線量であれば1回の検査で受けた放射線による影響は通常数日のうちに修復されます。極端な短い期間内に繰り返し検査を受けない限りDNAの傷害が残って後遺症が発生する可能性も極めて低くなります。

 

放射線検査の正当化と最適化について

 上述のように、放射線検査は被ばくのリスクが一般的には小さいのですが、リスクがないとは言えません。一方で病気の発見や治療という便益があります。当院の医師は、このリスクと便益を考慮し患者さまへの便益が大きく、また他の検査や治療法を選択するよりも放射線診療が最適であると判断した場合に放射線による検査や治療を行うことを基本としています。(「放射線検査の正当化」)

 被ばく線量は、検査法や診療装置によって異なります。当院ではその検査や治療を実施するうえで最も適した放射線量を研究し防護を含めた被ばく管理に努めています。また放射線管理部門により、全国的な被ばく調査を基に報告された基準線量や公的機関によるガイドラインと定期的な照らし合わせを行い、線量の最適化に取り組んでいます。(「放射線検査の最適化」)

 

 山梨大学医学部附属病院では、患者様に安心して放射線診療を受けていただくために日々放射線管理に取り組んでいます。放射線診療に対する質問やご意見が御座いましたら放射線部受付まで遠慮なく知らせください。